陰と陽。裏と表。柔と剛。無と有。弱と強。
相反する二つが互いに互いを引き立て合うことで、
世界は成り立っている。
よく知られたその思想が、この免税店には強く息づいている。
銀座三越の8階という都会のスペースは、
風や森などの自然をモチーフにした内装が施され、
海外ブランドの品々と日本中から集められた伝統工芸品たちが
静かに調和しながら、そこにある。
目に見える物を扱いながら、
目に見えない、人をもてなす気持ちを、
何より大切にしている。
Japan Duty Free GINZA
銀座四丁目の交差点で、
これまでの免税店を引き継いだ面と
これまでの免税店にはなかった面とが交ざり合い、そして高め合い、
これまでになかった免税店ができた。
この空間を表現するための言葉はなんだろう。
新しい。でも、その中には、伝統が見え隠れする。
華やか。でも、質素な美しさも同時に存在する。
正確な言葉で表現できないこの免税店は、
見て、聞いて、嗅いで、触れて、味わって、
感じてもらうしかない。